国防最前線

核兵器廃絶への長い道のり 解説:佐藤常寛(元海将補)

先週は核兵器をめぐる現実についてお話を伺いました。 第十二回「核兵器、非人道的兵器をめぐる現実」 http://d.hatena.ne.jp/ch_nippon/20100807/ 今週は核兵器廃絶に向けた努力、解決策についてお話を伺います。Q:NPTの悪用ともいえる原子力の平和利用目…

核兵器、非人道的兵器をめぐる現実 解説:佐藤常寛(元海将補)

第二次世界大戦後アメリカ、ソ連という二大軍事大国を中心に進められてきた核開発競争も、東西冷戦終結後、一定の歯止めは掛かったようにも見えます。しかし一方で核開発技術の流出は止められず、核物質の闇取引市場は広がり、核拡散、テロリストへの流出と…

自衛隊の実力と課題 解説:佐藤常寛(元海将補)

自衛隊の戦闘部隊としての実力とは? Q:自衛隊の戦闘部隊としての実力については、どうお考えでしょうか?A:第5回の「日本の防衛力の課題」で言及したとおり、自衛隊に欠落している「核戦力」と「敵策源地を遠隔攻撃する能力」を除けば、自衛隊の実力は…

自衛隊が果たしてきた役割 解説:佐藤常寛(元海将補)

Q:自衛隊が果たしてきた役割とその評価についてはどうお考えですか。A:大変難しい質問ですね。創設以来56年間に果たした自衛隊の役割について、簡単には言い尽くすことはできません。しかし戦後65年間、日本が直接戦争に巻き込まれなかったということは…

自衛隊は「軍隊」なのか? 解説:佐藤常寛(元海将補)

拡大、拡散する武器市場 前回は世界規模で軍縮が叫ばれるなか、その大きな潮流に逆行するかの如く、武器市場が年々拡大し、国連安保理常任理事国5ヶ国や新興国の武器輸出入が活発化している現状について解説していただきました。 国防最前線 いまここにある…

世界の武器市場と死の商人 解説:佐藤常寛(元海将補)

「国防最前線」ではこれまで日本を取り巻く東アジアの軍事情勢と脅威の実態、さらにはその脅威の背景についてもお話を伺ってきました。特に前回は沖縄と普天間基地移転問題を取り上げ、東アジアにおける「戦争抑止」の視点、また地政学上の視点からも、日米…

沖縄と普天間基地移設問題<後編>解説:佐藤常寛(元海将補)

沖縄の歴史 Q:太平洋戦争時の沖縄戦における悲しい記憶が現在の基地問題にもたらした影響についてお伺いします。今日の基地問題を考えるうえで歴史的経緯に目を向けること、正確な史実を理解することが大切なことではないかと思いますが、いかがお考えです…

沖縄と普天間基地移設問題<前編>解説:佐藤常寛(元海将補)

なぜ沖縄に基地が集中しているのか? Q:現在外務省・防衛省の公表している直近の資料「在日米軍の施設・区域内外居住(人数・基準)」によると、米国軍人・軍属の約五万人が日本に駐留し、そのほぼ半分が日本本土に、残りの半分が沖縄に居住しています。 参…

なぜ日本に基地は必要なのか?<後編>解説:佐藤常寛(元海将補)

日本の防衛力の課題 Q:私たちが暮らしている日本の周辺には核武装している国があり、日々軍事力を増強しています。しかも他国民を平気で拉致するような独裁国家が存在する現実を踏まえると正直なところ脅威を感じ、不安になります。率直に伺います。いまの…

なぜ日本に基地は必要なのか?<前編>解説:佐藤常寛(元海将補)

国防の最前線に立ち続け、日本の平和と安全を支えてきた元海上自衛隊海将補、佐藤常寛氏に「いまここにある危機の本質」を解説していただく連載企画第4回。先週までは独裁国家「北朝鮮」が核武装を中心に進める軍事力の増強と挑発、中国、ロシアによって引き…

第三回「領海、領空侵犯はなぜ頻繁に起こるのか?」<後編>解説:佐藤 常寛(元海将補)

Q:前編では中国について、解説していただきました。もうひとつの隣国ロシアはどうでしょうか? A:ロシアは、ソ連が崩壊したあと、政治体制を共産党一党独裁から共和制に移行しましたが、我が国との間で「平和条約」を締結しないままの状態が続いています…

第二回「領海、領空侵犯はなぜ頻繁に起こるのか?」<前編>解説:佐藤 常寛(元海将補)

Q:近年中国の潜水艦、ロシアの戦闘機による日本の領海、領空の侵犯はこれまで必ずしも大きく報道されてきていません。しかし実際はこうした事件は頻発していると聞きます。なぜこうした事件が起きるのか?国際法に照らして、明らかに違法ととれるこうした…

第一回:韓国哨戒艦沈没事件 解説:佐藤常寛(元海将補)

特集チャンネルNippon連載企画第一弾として、国防の最前線に立ち続けてきた元自衛官の方々にお話をうかがうインタビュー企画をお届けします。 日本が直面する「いまここにある危機の本質」とは何か?元海上自衛隊(海将補)佐藤常寛氏に解説していただきます…